燧ヶ岳

燧ヶ岳は東北・北関東・尾瀬エリアでは最高峰の火山で2356mの標高をほこります。山善手合が尾瀬国立公園内にあり、日本百名山に選定されています。

尾瀬の代表的な山で、地元でも古くから親しまれています。

山頂は柴安嵓・御池岳・赤ナグレ岳・俎嵓 ・ミノブチ岳の5つのピークに分かれた形状です。

燧ヶ岳は火山であり溶岩ドームも存在しますが、噴火の記録はありません。




燧ヶ岳について・概要

燧ヶ岳は、日光火山群の一つです。5つあるピークの中で最も高い柴安嵓が最高峰となります。

近くにある日本で最も大きな湿原「尾瀬」は、燧ヶ岳の火山活動によって形成されたと考えられています。

燧ヶ岳山中にも湿原があるため、非常に豊富な植物繁殖地でです。

登山についてガレ場や沢もあり、本格的な山登りを経験できる山岳としても有名です。

登山の人気シーズンは?

燧ヶ岳は積雪もあり、残雪期が終わる6月中旬ころから秋山になる9月中旬頃が人気のシーズンです。

山麓の尾瀬ヶ原と同様に自然が豊富な山としても有名で、植物が最盛期の7~8月には多くの登山客で賑わいます。

紅葉の時期は遅く10月の中旬から11月の中旬まで見ることができます。

新緑・高山植物・紅葉と、季節ごとの見どころを目当てに登山客が訪れます。

この山の魅力

燧ヶ岳の第一の魅力は、その展望の良さです。

燧ヶ岳の頂上からは、この尾瀬ヶ原が一望でき、福島では燧ヶ岳と双璧をなす至仏山を見下ろすこともできます。

白根山や那須連峰、越後三山、上信越、飯豊連邦など関東・東北の高山を視界に収められる希少なポイントなのです。

第二に、完全な保護・整備された湿原由来の自然環境も燧ヶ岳の大きな魅力です。

山道・林道も整備され、湿原植物保護のために敷かれた木道を渡るのもこの山の醍醐味の一つです。

登山のレベル

燧ヶ岳は良い意味で整備された山ですので、危険な場所は少なく、登山レベルも初心者から中級者向けです。

ただし、ルート距離が長い傾向にあるので、ある程度の体力は必要になるでしょう。

春や秋の季節の変わり目以外は防寒対策もそれほど神経質になることはなく、比較的軽い装備でのぞむことができます。

主な登山ルート

燧ヶ岳は自然保護が重視された山だけに登山口が制限されています。

登山ルートも限られてくるので、分岐ごとの組み合わせでプランを立てる形になります。

尾瀬御池バス停~頂上縦走ルート

尾瀬御池バス停にある登山口をスタートし、俎嵓・柴安嵓 ・ミノブチ岳を通り沼山峠で下山します。

代表的な頂上のピークを縦走し、大江湿原の自然を味わえる人気の登山ルートです。

標高差1098m(登り)、総距離13.5㎞、所要時間7時間弱になります。

御池~見晴1泊2日ルート

御池をスタートして俎嵓・柴安嵓 を縦走、燧ヶ岳を目指し見晴で1泊します。

2日目は竜宮十字路を抜けて牛首分岐を通過、鳩待峠で下山します。

1泊2日ですが、非常にゆったりとしたペースのプランです。

標高差1193m(登り)総距離17.6㎞、所要時間9時間になります。

冬山登山はできる?

標高の高さのわりには比較的天候の穏やかな燧ヶ岳は、冬登山も人気です。

夏の人気のシーズンも豊かな自然が美しい山ですが、冬景色もまた絶景です。

もちろんアイゼンの最低限度の冬装備は必要になりますが、冬山にしては危険度は低いと考えてよいでしょう。

5月のGWあたりで深く残雪が残っているので、大型連休を利用して雪山を体験しに来る登山客多くいます。

山小屋情報

燧ヶ岳には山小屋が多く設置されています。

山小屋を登山ルートの拠点にし、無理のないプランを構築することができます。

  • 元湯山荘
  • 場所:尾瀬ヶ原赤田代
  • 電話:0278-58-7311
  • FAX:0278-58-7636
  • 営業期間:5月下旬~10月中旬まで

まとめ

山麓に名所尾瀬をひかえ、整備・保護された幻想的とも言える美しい景観をほこる燧ヶ岳は、清々しい気分で登ることができる東北の名山です。

見どころは数え切れなくあり、登山と共に写真撮影にも適しています。