会津駒ヶ岳は福島県会津郡にある山で、標高は2133m。「会津駒」の名称で呼ばれることもあり古くから地元で親しまれています。

日本百名山にも選定され、山体は美しく山頂は高山植物によって草原のような景観をしています。

古来より信仰の対象となる山であり、駒ヶ岳大明神があります。




会津駒ヶ岳について・概要

会津駒ヶ岳は2000m級の山岳でありながら傾斜はなだらかです。

稜線上の山道にも危険が少なく、多くの登山客の訪れる山でもあります。

大湿原や池塘を有し、そのために山麓から頂上まで植物で覆われ自然を堪能できます。

山の中腹にはブナ林と花畑が広がります。

イワイチョウ・ハクサンコザクラ・チングルマ・モウセンゴケなど山岳特有の植物も豊富で、自然愛好家にも人気があります。

登山の人気シーズンは?

自然豊かな会津駒ヶ岳は6月中旬から紅葉が始まる9、10月頃までが人気シーズンです。

東北の中では冬の到来が遅いため、秋の紅葉の季節も安全に登山をすることができます。

木道があったり、比較的山道が整備されているので、地面がゆるくなりがちな積雪期でも安全に歩くことができます。

この山の魅力

会津駒ヶ岳の魅力はなんといっても湿原があることによって繁殖が著しい自然植物です。

山麓から頂上まで歩いても、ほとんど岩場や山肌が禿げた部分を見ることがなく、常に植物の緑に包まれています。

とくに花畑が一斉に色づき始める夏の時期の景観はより一層よくなります。

高山の稜線とは思えないほど緑にあふれる景色は、他の山では味わえない感覚だといえるでしょう。

登山のレベル

会津駒ヶ岳の登山レベルは、概ね中級くらいですが、登山経験や技術的要素よりも体力を必要とするためと考えてよいでしょう。

標高が高くなだらかな山容であるため、必然的に頂上までの距離が長くなるのです。

障害となるポイントはほとんどないので、イレギュラーは起きにくいと考えられます。

主な登山ルート

広大な面積を持つ会津駒ヶ岳ですが、登山口はそれほど多くはなく、基本ルートは限られています。

日帰りと1泊2日の2つのルートを挙げておきます。

駒ヶ岳登山口~会津駒ヶ岳ルート

駒ヶ岳登山口をスタートし、湿原を抜けて会津駒ヶ岳山頂を目指すルートです。

日帰りのプランですが、会津駒ヶ岳の自然をたっぷりと味わえます。

標高差1215m、総距離5.4㎞、所要時間7時間になります。

滝沢登山口~会津駒ヶ岳1泊2日ルート

滝沢登山口をスタートし、会津駒ヶ岳~大津岐峠を抜けてキリンテで下山する1泊2日のルートです。

会津駒ヶ岳・中門岳・大津岐峠とこの山の代表的な見どころを網羅することができます。

標高差1466m(登り)総距離18㎞、所要時間9時間になります。

冬山登山はできる?

会津駒ヶ岳は冬はスキーのメッカとしても知られていますが、登山目的で行く場合には注意が必要です。

10月の中旬頃から積雪が始まる会津駒ヶ岳は、冬登山は夏は山の表情も一変します。

冬に訪れる登山客も多くいますが、ある程度の経験と登山レベルを要求されます。

雪が激しくなると、完全にホワイトアウトすることもめずらしくないので、ルートファインディング能力などの対応力が必要です。

冬の会津駒ヶ岳は、できればソロ登山は避けましょう。

山小屋情報

会津駒ヶ岳には山小屋も整備されています。

通年営業ではありませんが宿泊も可能です。

  • 会津駒ノ小屋
  • 場所:会津駒ヶ岳池ノ平
  • 電話:080-2025-5375
  • FAX:なし
  • 営業期間:4月下旬~10月下旬

まとめ

会津駒ヶ岳は2000m級の標高にしては登りやすく魅力の多い山です。

周辺には駐車場も多く完備されていて、アクセスのしやすさも抜群です。