
北アルプスの縦走に憧れて、ついに行きました!
2泊3日の大天井岳・常念岳・蝶ヶ岳の縦走!
きっかけは1か月前に行った涸沢カール。
涸沢カールから奥穂高岳、北穂高岳に登りましたが、穂高連邦を背にして遠くに見えた雄大な山。
あのかっこいい山はなんだろうと周りに聞くと、常念岳というそうな。
あのかっこいい山に登りたい!
そう思って実現したのが今回の縦走です。
思えばこの縦走から、あちこちでかっこいい山を見つけては次回登る、という楽しみを知ったのでした。
今回はマイペースふたり組の北アルプス2泊3日の旅です!
この記事に書いてあること
登山データー1日目
登山日付 | 2017年10月7日 |
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天候 | 曇りのち雨 |
最低気温 | -5℃(2700m付近) |
最高気温 | 6℃(2700m付近) |
トータル時間 | 9時間 ※休憩:約1時間 |
ルート | 中房温泉(7:00)・・・第一ベンチ・・・第二ベンチ(8:30)・・・第三ベンチ・・・富士見ベンチ・・・合戦小屋(9:50)・・・燕山荘(11:30-12:00)・・・大下りノ頭(13:15)・・・大天荘(16:00)【小屋泊(夕食・朝食付き)】 |
登山データー2日目
登山日付 | 2017年10月8日 |
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天候 | 晴れ |
最低気温 | -5℃(常念岳山頂) |
最高気温 | 5℃(常念岳山頂) |
トータル時間 | 10時間30分 ※休憩:約1時間 |
ルート | (ご来光:大天井岳) 大天荘(7:00)・・・東大天井岳(8:30)・・・常念小屋(11:40)・・・常念岳(12:20-13:00)・・・蝶槍(16:15)・・・蝶ヶ岳ヒュッテ(17:30)【小屋泊(夕食・朝食付き)】 |
登山データー3日目
登山日付 | 2017年10月9日 |
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天候 | 晴れ |
最低気温 | -5℃(蝶ヶ岳山頂) |
最高気温 | 5℃(蝶ヶ岳山頂) |
トータル時間 | 6時間 ※休憩:約1時間 |
ルート | (ご来光:蝶ヶ岳) 蝶ヶ岳ヒュッテ(7:00)・・・徳沢(10:00-11:00)・・・明神館(12:00)・・・上高地バスターミナル(13:00) |
コースルート・タイム
1日目は、中房温泉から入り、燕山荘を通過、表銀座を通って大天井岳近くの大天荘に泊まりました。
2日目は、ご来光を見に大天井岳へ、そのあと常念岳を通り、蝶ヶ岳ヒュッテに泊まりました。
3日目は、ご来光を見に蝶ヶ岳へ、そのあと徳沢を通り、上高地バスターミナルに下山しました。
食事・ごはん
《1日目》
朝:サラミ(持参)
昼:燕山荘でビーフシチュー
夜:大天荘で夕食
《2日目》
朝:大天荘で朝食
昼:ドライカレー(持参)
夜:蝶ヶ岳ヒュッテで夕食
《3日目》
朝:蝶ヶ岳ヒュッテで朝食
昼:徳沢でソフトクリーム
大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳はどんな山?
大天井岳
大天井岳は、標高2766mの日本二百名山です。
「おてんしょうだけ」または「おおてんじょうだけ」と読みます。
今まで話をしたなかでは、「おてんしょうだけ」と言っているひとのほうが多かったです。
ちなみに、今回泊まった山小屋は「大天荘(だいてんそう)」で、なんとなくややこしいです(笑)
大天井岳は、常念岳・蝶ヶ岳に行くルートと、槍ヶ岳に行くルートの分岐となっている山です。
山頂の展望が素晴らしく、また山頂直下に小屋があるので、ご来光を眺めるのにもちょうどよい山です。
槍ヶ岳を照らすご来光は目を見張るものがあります。
また、ふと顔を横にそむければ富士山がその雄々しい姿を現します。
常念岳
常念岳は標高2857mの日本百名山です。
今回の縦走のきっかけとなった山ですが、ピラミッド型の山容が特徴です。
小さな山頂には小さな祠があり、ダイナミックな展望とのアンバランスさもわたしは好きです。
また、常念小屋から眺めた常念岳の高さには登る前に気圧されます。
登っている最中のほうが平気だったりするのはあるあるですね。
写真は、常念岳の山頂に近いところから振り返って撮ったところです。
この高低差が伝わりますか!?
蝶ヶ岳
蝶ヶ岳は標高2677mです。
常念岳から登ってくると、まず標高2664mの「蝶槍」が出てきますが、ここが昔は蝶ヶ岳の山頂だったようです。
蝶ヶ岳は百名山でも二百名山でもありませんが、蝶ヶ岳から見る夕日の美しさは有名です。
今回は残念ながら曇っていて見えませんでしたが・・・
そして御来光も大天井岳に負けず劣らず素晴らしいです。
目の前に聳え立つ穂高連峰に朝日が照らされます。
バス+2泊3日小屋泊プランで手っ取り早く予約!
今回は、まいたびの「毎日アルペン号」で、「山小屋セット(往路のみ)」の予約をしました。
まいたびのプランは、往復のバスのみや、バスの片道もしくはバスの往復+山小屋がセットになったものなど様々あります。
今回は、登山口と下山口が違ったので「往路+大天荘1泊2食付き+蝶ヶ岳ヒュッテ1泊2食付き」のセットを予約しました。
このセットで17800円也。
帰りの上高地バスターミナルから新島々駅までのバスが2000円。
新島々駅から新宿までが7330円(特急あずさを利用)。
トータルで【約28000円】です。
まいたびの良いところは、主要の山なら登山口まで早朝着のバスが出ていること、行き帰りのバスと宿泊の予約がいっぺんに済むことです。
ただし、デメリットもあります。
キャンセル料が7日前からかかるため、前日まで天気の様子を見ていると、天候不良で行くのを止めた場合にキャンセル料がかかってしまいます。
わたしは、「山にはどうしても行きたい、だからギリギリまで様子を見たい、でも安全第一」で何度もキャンセルしています(泣)
登山ピーク時で人気の山は、早い段階で満席になる場合があるので要注意。
今回は、紅葉のピークを外れて10月だったので、1週間前に予約しても大丈夫でした。
前日:竹橋→中房温泉【登山バスの出発場所の様子】
毎日アルペン号の出発地は竹橋や都庁前、八王子など、コースによって複数あります。
今回は、まいたびを運営する毎日新聞社の本社がある竹橋駅からバスに乗りました。
金曜日の夜は、いろいろな方面に登りに行く登山者でごった返しています。
集合場所は毎日新聞社の建物の廊下です。
同じフロアにファミリーマートがありますが、混んでいるのと登山シーズン時には品薄になってしまうので、事前に買ってくるほうがよいと思います。
女子トイレは大きくてきれいです。
出発時間の10分前くらいから受付が始まり、受付のひとからバスが止まっている場所を教えてもらってバスに乗り込みます。
1日目:中房温泉→第二ベンチ(所要時間:3時間)
登山口がある中房温泉には6時くらいに着きました。
バスの中はそれなりに暖かいですが、降りた瞬間凍てつくような寒さなので、バスに乗り込む際には防寒着を持ち込みましょう。
今回一緒に登るパートナーはマイペースでのんびり屋さん。
わたしものんびり屋さん。
一緒にバスを降りた登山者が次々と登り始めるなか、朝ごはんであるサラミを食べ、寒いのにのんびり支度をして7時に出発しました。
目標は、11時から11時半の間に燕山荘に着くことです。
12時には1日目の宿泊場所である大天荘に向けて出発しないと、到着時間が遅くなってしまいます。
登りはじめてすぐ、いきなりの上り坂です。
燕岳付近にある燕山荘までは、ほぼ急坂続きです。
歩き始めてすぐ、空が明るくなってきました。
4,50分ほどで第一ベンチを通過。
休憩しているひとはまだ多くありません。
わたしたちもこのまま通過。
展望がないまま、さらに上ります。
さらに4,50分歩くと、第二ベンチです。
10分ほどの小休憩を取りました。
第二ベンチ→合戦小屋(所要時間:1時間20分)
ここでのんびりしているわけにはいかないので水分補給をし、お菓子を食べて出発。
根っこの大きい木も多く、躓いたり転んだりしないように慎重に。
第二ベンチから20分ほどで第三ベンチに。
正直、展望もほとんどないし地味でつまらない・・・
退屈な道なのに、急坂で話もろくろくできないのがつらいところです。
第三ベンチを越えると、富士見ベンチがあります。
「富士見ベンチ」というくらいなので、富士山が見えるのかなと思いましたが、発見できず。
休憩したいところですが、合戦小屋で長めの休憩を取るので休まず通過しました。
第二ベンチから、1時間半ほどで、合戦小屋に着きました。
合戦小屋で身体も心もぽかぽかになるお汁粉をおただく!
合戦小屋の夏の名物といえば、そう、スイカです。
汗を流して登ってきたあとの、標高2400㍍で食べるスイカは堪りません。
冬は、うどんや甘酒など売っていますが、なんといってもお汁粉です!
汗はかいていますが、止まっていると寒さを感じる身体にあったかくて甘いお汁粉が沁みます。
小屋の外壁には鬼の表札があります。
記念写真をして、燕山荘目指して出発です。
【北アルプス三大急登!】合戦小屋→燕山荘(所要時間:1時間40分)
合戦小屋から少し上った合戦沢ノ頭からの合戦尾根が、北アルプス三大急登のひとつです。
急坂で大変ですが、展望が開けて山々が見渡せます。
がしかし、今回は曇っていて何も見えず。
晴れているとこんな素晴らしい景色が拝めます。
ここまで登るとようやく見えるダイナミックな景色にテンションが上がります。
そして晴れてさえいれば、登りながら燕山荘が徐々に近づいてきます。
11時30分に燕山岳に到着。
ギリギリ目標タイムです。
お昼は、燕山荘のビーフシチューを食べました。
燕山荘→大天荘(所要時間:4時間)
お昼ごはんを食べて、12時に出発です。
「大天井岳・常念岳」の方角に進みます。
せっかくの表銀座ですが、真っ白でした。
こうなると黙々と歩くしかない・・・
「大下り」までは緩やかな道が続きます。
終始ガスっていましたが、たまにガスが晴れて少しだけアルプス縦走の気分が味わえました。
ちなみに、晴れていれば、槍ヶ岳も望める絶景です。
「大下り」は、いったんかなり下ってまた上り返しします。
見た目は結構エグいくらいの上り返しですが、実際はそこまで大変ではなかったです。
・・・ガスっていたからかもしれません(笑)
この辺りから雨が降り始めました。
大天荘まであと1時間くらいというところに1箇所クサリがあります。
また、はしごもあります。
今回は雨で手が冷たくなってしまい、手袋をしてもきつかったのですが、晴れているときならそれほど危険な場所ではなさそうです。
コースタイムより20分くらい遅いですが、無事に1日目の宿泊場所である大天荘に到着です。
大天荘の豪華な夜ごはんとお洒落な食堂
濡れた服を着替えて一息つくと夜ごはんに。
大天荘の夜ごはんはとても豪華です。
なんと、わたしの故郷の料理である芋煮が出てきました。
しかもおかわり自由!
ごはんがおいしいと疲れが吹っ飛びますね。
ごはんのあとは食堂でお菓子とお茶を飲みながらまったり。
ランプが灯って、小洒落たバーに来ている雰囲気です。
ごはんとこのおしゃれな雰囲気が好きで、大天荘にはテント泊ではなく今後も小屋泊で来ようと決めたくらいです。
ちなみに今まで泊まった小屋のなかでNo.1です!
大天荘ではこのお洒落な食堂のほかに、自炊の登山者が利用できるスペースがあります。
結構広くて漫画も置いてあるので、食堂でまったりしたあとはここで漫画タイム。
山小屋で『岳』を読む、この時間も小屋泊で楽しみにしていることのひとつです。
『岳』を読んでると、隣にいた男の子2人組が話しかけてきたのでしばらく話をしました。
彼らはテント泊の予定だったけれど、この雨で急遽小屋泊にしたとのこと。
年齢も近く、「どの山登った?」「この山がいい!」という話で盛り上がりました。
小屋で他の登山客と話していると、登りたい山がたくさん出てきます。
これも登山の楽しみのひとつです。
2日目:大天井岳で御来光&モルゲンロート
2日目は、前日の雨が嘘のような、気持ちのよい朝でした。
夜明け前に大天荘から徒歩10分のところにある大天井岳山頂まで行き、御来光を待ちました。
槍ヶ岳が、朝日に照らされるのを今か今かと待っていました。
そしてついに!
朝日がアルプスの山々を照らし始めました。
槍ヶ岳のモルゲンロート。
素晴らしいスタートを切れました。
御来光は、泊まり登山者の特権です。
昨日話した男の子2人組とも会ったので一緒に記念撮影。
幸せな気分で大天荘に戻り、朝ごはんを食べました。
朝ごはんのあとは、あまりによい天気だったので、出発前のコーヒーを。
中房温泉に戻るにしても、蝶ヶ岳や槍ヶ岳を目指すにしても時間を要するため、みんな早出でした。
やはり一番最後に出発する私たち。
7時にようやく出発です。
大天荘→常念岳(所要時間:4時間10分)
1日目の「大くだり」のような大きなアップダウンはほとんどなく、穂高連邦を眺めながら気持ちのよい稜線歩きです。
いまだに、ここの稜線歩きがいちばん好きです。
常念岳の手前にある常念小屋の標高は2450mです。
大天荘が2800mくらいなので、約400mの下りです。
ずっと先まで見渡せる稜線を下っていく気持ちよさはどこででも味わえるものではありません。
そうこうしているうちに、常念小屋に到着。
そして、これから登る常念岳を見ると唖然・・・
写真ではちっとも伝わりませんが、かなりの急坂です。
常念小屋の外のトイレ情報
常念小屋の中にもトイレはありますが、このときは何故か使えなかったので、テント場横のトイレを使いました。
イベントなとで置いてある簡易トイレのようなもので、中に電気はなく真っ暗でした。
ヘッドライトとティッシュペーパーが必要です。
この時期もまだ暑かったせいか、トイレの中にたくさんの虫が飛んでました。
正直、いままでの山小屋トイレのなかで5本の指に入るくらいの「スゴい」トイレです・・・
アルファ米は水で戻してもおいしい!
常念岳山頂で食べるお昼ごはんは、アルファ米の「ドライカレー」。
実は、アルファ米は水でも戻せるんです!お湯だと15分ですが、水だと60分かかります。
常念小屋から山頂までは1時間ちょっとなのでちょうどよい時間です。
アルファ米のドライカレーに水を注ぎ、常念岳山頂を目指します。
いままで400m近く下りましたが、今度は同じくらいだけ上ります・・・
常念岳は岩の山。ところどころ足の置き場を気にしながらひたすら上ります。
実は今回のパートナーは岩が苦手。岩場の急坂が1時間ちょっと続く道なりにうんざりしていました。
しかも、登山客が多く渋滞してしまうのでなかなか自分のペースで歩けません。
そんななか、陽気な笑い声が。
「先生~あんまり無理しないで! 」という声も。
50代くらいのおじちゃんとおばちゃんと、60代くらいの「先生」と呼ばれたおじちゃんの3人組。
「若い人は早いね~!いいね~!」と言われながら、抜かされる私たち。
追いついたり追いつかれたり、抜かされたり抜いたりしているうちにいつの間にか一緒に登っていました。
わいわい言いながらお互い写真の撮りっこをし、最後にみんなで記念撮影。
なんの先生だか、この3人組はどんな関係なのか最後まで気になったけれど聞けない私たち。
でも、楽しい方々で、こんな年の取り方をしたいと思いました。
山頂からは槍ヶ岳を拝むのもができます。
山頂は小さく、今回はひとが少なかったのですが、数人いても満杯になるくらいです。
山頂から少し離れたところでドライカレーを食べました。
天気がよかったので、水で戻したアルファ米でも十分おいしかったです。
常念岳→蝶ヶ岳ヒュッテ(所要時間:4時間30分)
常念岳から2日目の宿泊場所である蝶ヶ岳ヒュッテはかなり遠いので、お昼ごはんを食べたらすぐ出発しました。
下りからスタートします。
岩場をよじよじ下ったり上ったりして進みます。
たまに浮き石があるので要注意。
蝶ヶ岳方面から常念岳を目指しているひともおり、譲り合いながら進むので、時間がかかりました。
標高2857mの常念岳から、2500m近くまで下ります。
2時間くらいかけて下ったかと思えば、標高2664mの蝶槍まで今度は一気に上り返します。
ここで一気にペースダウン。
ふと後ろを見ると、女子2人組が。
同年代っぽいけれど、私たちと違ってちゃんと山ガールなかわいい2人組でした。
ただし、私たちと同じでしんどそう。
「ここやばいですね。先が見えない~」と言いながら、励まし合いつつ上りました。
1時間半くらいのコースタイムでしたが、2時間くらいかかりました。
ようやくたどり着いた蝶槍は昔の蝶ヶ岳の山頂です。
槍ヶ岳が目の前に見えます。
蝶槍から蝶ヶ岳ヒュッテまでは約1時間。
常念岳からは大きなのぼり返しなので先が見えず、精神的な疲労と焦りも出てきますが、蝶槍まで来るとようやくゴールが見えてきます。
最も、パートナーは「まだあと1時間もあるの!?」と嘆いていましたが(笑)
蝶槍から蝶ヶ岳ヒュッテは緩やかな下り坂です。
開けた登山道で、気持ちよく歩けます。
ようやく蝶ヶ岳ヒュッテに着いたときには18時でした。
到着時間としてはかなり遅くて怒られることも覚悟しましたが、何事もなく迎えてもらえてよかったです。
ただ、もう少し早く出発するべきだったなと反省。
蝶ヶ岳ヒュッテの様子
大天荘は宿泊客は少なかったので油断していましたが、蝶ヶ岳ヒュッテは満杯でした。
とはいえ、ふとん1人1枚だったので悪くないですね。
紅葉ピーク時はかなりの混雑なんだろうなぁと思います。
燕山荘や大天荘のように部屋に仕切りはなく、大部屋で雑魚寝します。
困ったのはトイレで、数が少ないので結構並びました。
食事は、前日の大天荘と比べてしまうのは酷ですが、ごくごく普通のごはんです。
ただし、標高2600mでバランスのよい食事がいただけるだけで、感謝しなければいけませんね。
隣でごはんを食べていた年配の方は、若い頃から山登りをしていて、いちばん変わったのは小屋で提供する食事だと話していました。
ヘリで荷揚げができるようになってから、小屋食のクオリティがすごく上がったとのこと。
大人数の食事の支度をしてくれる小屋の方々には本当に感謝です。
3日目:蝶ヶ岳の御来光
蝶ヶ岳ヒュッテは、夕日が美しいと人気の場所です。
今回は残念ながら曇っていて拝めませんでしたが、御来光はばっちりでした。
前日と同じく、明るくなる前に山頂で待機です。
蝶ヶ岳山頂は広いので、結構たくさんのひとがいましたが、気を遣わず見られるのがいいところ。
そして・・・
明けた!
穂高連峰のモルゲンロート。
北アルプスの主峰が目の前で光り輝いています。
穂高連峰のモルゲンロートは涸沢カールでも見ることができますが、槍ヶ岳まで一望できません。
蝶ヶ岳山頂からの御来光はダイナミックかつ美しいの一言。
2日続けて感動的な御来光を見られるとは。
自然に感謝です。
蝶ヶ岳ヒュッテ→徳沢(所要時間:3時間)
御来光を見て蝶ヶ岳ヒュッテで朝ごはんをいただき、下山地である上高地バスターミナルに向かって出発です。
ルートは2つあります。
- 横尾に下りるルート(所要時間:2時間半くらい)
- 最短で徳沢に下りるルート(所要時間:3時間)
横尾から徳沢まで1時間ちょっとなので、横尾に下りるほうが30分くらいコースタイムが長くなります。
「山と高原地図」を見ると、蝶ヶ岳ヒュッテから横尾、蝶ヶ岳ヒュッテから徳沢はどちらも樹林帯っぽいので、最短で着く徳沢に下りることにしました。
最後の絶景である蝶ヶ岳ヒュッテからの穂高連峰。
必ずもう一度来よう、と誓って。
この景色のあと、すぐに樹林帯に入り、3時間ひたすら下り続けます。3時間ずっとこんな道・・・
これから良い景色が待っているわけでもなし、ただ下山する樹林帯は結構しんどいですね。
徳沢→上高地バスターミナル(所要時間:2時間)
ようやく徳沢に到着。
蝶ヶ岳ヒュッテの朝ごはんは結構ボリュームがあってお腹は空いていなかったので、とりあえず徳沢の名物(?)であるソフトクリームを食べました。
テントもちらほら張られています。
ここでテント泊するのも気持ち良さそうです。
徳沢からは平坦な道を歩きます。
上高地を訪れる観光客も足を伸ばして徳沢に来るくらいなので、結構整備された道です。
徳沢から1時間ほどで明神池がある明神館に着きます。
トイレだけ済ませ、早々に出発しました。
明神館を過ぎると、いよいよ終盤。
労ってくれるのは右手に見えてくる明神岳。観光客が間近で見ることができる山です。
登山の格好をしているからか、同じく明神岳を眺めていたご夫婦から「あれは何ていう山ですか?」と聞かれました。
「明神岳っていうんですよ。登山ルートはないんですけどね」と答えると、どこに行ってきたんですか?と聞かれました。
2泊3日で大天井岳から蝶ヶ岳まで、と答えてもピンと来ていないようでしたが、2泊3日と聞いて「すごいね~」と感心されました。
全然すごくないうえに、3日もお風呂に入ってなくてむしろ恥ずかしいくらいです・・・
しばらく話をして、上高地バスターミナルを目指します。
上高地にある小梨平キャンプ場らへんは、まだ紅葉が残っていてきれいでした。
アルプスでは見納めの紅葉です。
そしてようやく上高地バスターミナルに到着。
長くて楽しい2泊3日の北アルプス縦走を終えました。
上高地バスターミナル→新宿【(公共交通機関で帰る方法)と温泉情報】
道中にあるのは、上高地バスターミナル手前の小梨平キャンプ場にある「小梨の湯」というお風呂です。
大人600円です。
ここは温泉ではありません 。
温泉に入りたいひとは、上高地の宿泊施設で外来入浴をやっているところがいくつかあるので探してみてください。
〈上高地の外来入浴HP〉
https://www.kamikochi.or.jp/enjoy/public_baths
ただし、今回は帰りのバスの混雑が予想されたので、とりあえず松本駅まで行ってしまおうということになりました。
上高地バスターミナルから新宿まで、高速バスが通っています。
今回は、帰りの到着時間が分からなかったので高速バスの予約はしなかったので、電車で帰りました。
上高地バスターミナルから新島々駅まで、バスに乗ります。
上高地バスターミナルは下山してきた登山客と、観光を終えた観光客でごった返していました。
ここで、大天荘で出会った男の子2人組に偶然再開。
聞けば、整理券を配られ、1時間半前から新島々駅に向かうバスを待っていたとのことでした。
今からだとどれだけ待つのかしら、と高揚感もそこそこにげんなりしていると、なぜか男の子2人組と同じバスに乗れることに。
まだ整理券を配っているのになぜ、と思いましたが、とにかくラッキーでした。
新島々駅からは特急あずさで松本まで行きます。
松本駅で降りて、徒歩15分のところにある「湯の華銭湯 瑞祥 松本館」に行きました。
http://zui.sakura.ne.jp/matsumoto/index.html
3日ぶりのお風呂、しかも広い温泉!
最高です!
帰りは歩くのがめんどくさすぎて、松本駅までバスに乗ってしまいました。
まとめ
はじめての2泊3日の縦走でした。
2日目と3日目は天気にも恵まれ、すばらしい景色を見ることができました。
間違いなく、いままで拝んだ御来光のなかでNo.1です。
また、いろんな人と話をしました。
大天荘で会った男の子2人組、常念岳で会った先生グループ、蝶ヶ岳に向かう道中で励まし合った山ガール2人組。
普段出会うことのないひとたちと出会わせてくれるのも登山です。こういうのを「ご縁」っていうのかな。
そして、朝日を浴びた槍ヶ岳。いつかは憧れの槍ヶ岳に行きたいと、改めて感じました。