
安達太良山へ日帰り登山へ行ってきました!少し遠い山にも登りたいけど、あまり遠いと週末で行くのは大変だし、1泊2日は気合いがいるし・・・ということで今回選んだのは福島県の安達太良山です。
安達太良山なら東京からそこまで遠くなく行けて、ロープウェイもあるので日帰りで登れます。
また、東北の山は、緑ゆたかで山深く、アルプスとは違う魅力があります。
が、今回の登山ではまた別の印象を受けました。
せっかく行くのだから安達太良山だけでなく、近くにある鉄山、箕輪山も一緒に登ろうと思い、安達太良山~箕輪山の縦走に行きました。
この記事に書いてあること
登山データー
登山日付 | 2017年7月8日 |
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天候 | 晴れ時々曇り |
最低気温 | 11℃(山頂) |
最高気温 | 18℃(山頂) |
標高差 | 約350m |
トータル時間 | 8時間 ※休憩:1時間 |
ルート | 安達太良山ロープウェイ(9:30)→ロープウェイ山頂(9:40)→安達太良山山頂(11:00-11:30)→鉄山(12:30)→箕輪山(14:00-14:45)→峰の辻(15:45)→勢至平分岐(16:45)→安達太良山登山口(17:30) |
主な服装・持ち物
- ザック:North Face・30L
- シューズ:MAMMUT
- 服装:半袖、長ズボン
- レインウェア上下
- フリース
- キャップ(ゴアテックス)
- 手袋(防水用の厚いもの)
- 行動食(じゃがりこ、クッキー、キャラメル)
- 昼食(カップヌードル)
- バーナー
- 飲みもの2.5L(昼食用のお湯を含めて)
安達太良山はどんな山?
安達太良山は、福島県の中部にある、標高1699mの日本百名山です。また、新日本百名山、花の百名山、うつくしま百名山に選定されています。
4月から10月の間は色とりどりの花、9月中旬から10月上旬では紅葉を見ることができ、色とりどりの四季を感じられる山です。
また、詩人として有名な高村光太郎と所縁があります。
高村光太郎は、安達町(現在は二本松市)出身の長沼智恵子と結婚しています。
ロープウェイを下りて直ぐの薬師岳展望台近くには、高村光太郎が書いた『智恵子抄』のなかで智恵子が言った「ほんとの空」の記念碑が建っています。
また、あだたら渓谷自然遊歩道コースがあったり、初級者向けから中級者向けのさまざまなコースがあるため、子どもから大人まで、登山初心者から上級者まで楽しむことができます。
東京から安達太良山登山口までのアクセス
今回は、夜行バスで行きました。
《夜行バス(ドリームふくしま・横浜)》東京駅八重洲口←→郡山駅
所要時間:約5時間・料金:7560円(往復)
《レンタカー(日産レンタカー郡山駅前)》郡山駅←→安達太良山ロープウェイ
所要時間:約1時間・料金:4200円+ガソリン代
出発~安達太良山登山口---夜行バスでお得に登山!
金曜日の夜に夜行バスで出発し、土曜日に朝から登ってその日のうちにまた夜行バスで帰ると、日曜日の朝には東京に着きます。
日曜日はゆっくり休んでから月曜日仕事に行けるので、夜行バスはかなり重宝しています。
郡山駅は24時間営業のレンタカーはないので、郡山駅に着いたら漫画喫茶なりファミリーレストランなりで時間を潰し、8時にレンタカーを借りました。
【郡山駅に近い漫画喫茶】快活クラブ郡山駅前店、自由空間郡山店
【郡山駅に近いファミリーレストラン】デニーズ郡山東口店(郡山駅から徒歩約15分くらい)
【郡山駅に近いレンタカー屋】日産レンタカー、ニッポンレンタカー、オリックスレンタカーなど多数
金曜の夜から登山は始まっています。
今回は、郡山駅に5時前に着き、日産レンタカーが開店する8時まで漫画喫茶で時間を潰しました。
漫画喫茶もこういうときしか行かないので、ゆっくり休んで登る体力を温存しなくてはいけないのについつい漫画を読み続けてしまいました。
8時になり、レンタカーを借りいざ出発。郡山駅から安達太良山ロープウェイまでは車で約1時間です。道も当然空いていて快適なドライブでした。
安達太良山ロープウェイ~山頂(所要時間:1時間30分)---福島の山の魅力、再発見!
安達太良山の登山はあだたら高原スキー場からロープウェイに乗ります。
安達太良山だけ行く場合、ロープウェイを使えば、上り:ロープウェイ10分+約1時間半、下り:約1時間+ロープウェイ10分です。
ロープウェイは強風で運行が中止になる可能性があるので、運行情報は要チェックです。
ロープウェイを降りるとすぐ、高村光太郎が書いた有名な『智恵子抄』に出てくる「この上の空がほんとの空です」という石碑が出てきます。
でも、今回は曇り。
晴れている安達太良山の写真を見ると、智恵子さんがそう言った気持ちもわかるなぁというほどの美しい空です。
せっかく来たのに見られないなんて・・・とはいえ、天気ばかりはどうしようもないので、気を取り直して山頂を目指しました。
安達太良山は、地元の小学生やご年配の方にも愛されていますが、7月の安達太良山は曇っていますがかなり暑いです。
時期を間違えた、やっぱり紅葉の季節に来るべきだった・・・と少し後悔しましたが 、この時期はたくさんの高山植物が見受けられるので、花を愛でながら登りました。
「ほんとの空」の記念碑を過ぎてしばらくは木木道を歩きますが、開けて来てからは急坂です。
歩き始めて1時間ちょっと。
ようやく山頂だ~!と思ったら、山頂はさらに岩を登った先にあるようです。
ラッキーなことに、ちょうど青い空が少し出てきました。
岩を両手を使いながらよいしょよいしょと登っていくと・・・
ようやく山頂!
面白いことに、標識は持ち運び可(笑)
そして、山頂には美しい山々が連なる景色がありました。
残念ながらすっきりと晴れた空ではありませんでしたが、時折見える青空がまた山々の美しさを際立たせていました。
山頂の景色は格別。
注目は、360度雰囲気が変わる展望です。
ロープウェイ側は緑豊かな山が連なっており東北の山の雰囲気が味わえます。
一転、まわれ右をすると・・・ここはどこだ!?というくらいのゴツゴツしてたくましい岩山の風景です。
前と後ろで全く違う景色。これが安達太良山の魅力なのだと思いました。
安達太良山山頂~鉄山(所要時間:1時間)---迫力満点の爆裂火口
老若男女に人気の安達太良山ですが、ここで終わるのはもったいない!
安達太良山と鉄山のあいだの稜線はまた格別です。
牛の背まで行くと、すばらしい爆裂火口が見られます。「ここは日本なのか!?」というくらいです。
富士山のお鉢巡りも有名ですが、安達太良山の火口は硫黄臭が強く、雰囲気がより味わえます。
ハリウッドの映画に迷いこんだかのようなすばらしい風景です。
牛の背までは、安達太良山山頂から15分、往復30分なので、ここまでは足を伸ばしてほしいです。
安達太良山山頂から鉄山までは往復で2時間程度なので、体力があるひとはぜひ鉄山まで行ってほしいです。
鉄山~箕輪山(所要時間:1時間30分)---緑豊かな楽園
鉄山で少し休憩したあと、箕輪山へ向かいました。
今度は馬の背を通り、鉄山から箕輪山に行く道の分岐の鉄山避難小屋までは爆裂火口を横目で見ながら歩きます。
ウルトラマンとかの舞台になりそうな雰囲気が立ち込めてます(笑)
鉄山避難小屋からはまさかの下って上ってのアップダウン。
笹平分岐から、箕輪山までの登山道が一望できますが、これがまた見事な1本道。これから行く道がきれいに見えます。?
この道を辿れば、また違う美しい景色があるんだろうな、と想いを馳せます。
箕輪山は、これまでの道と同じく硫黄臭が立ち込める火口付近と違って、みどりが豊かで鳥たちの楽園になっているようです。
鳥の爽やかな冴えずりを聞きながら、爽やかな風を感じながら歩きました。
なんて心地よくて気持ちいいんだろう。
これだから登山は止められない、と感じるときです。
静かで自然のなかに溶け込むような一体感を味わえるのはよいのですが・・・
獣が出てきそうな藪道です。
クマザサもあり、熊が出てきそうな雰囲気でもあり、少し怖い思いもしました。
笹平分岐から30分ほどで箕輪山登頂です。
頂上は貸しきりで、すばらしい展望を眺めながらお昼ごはんを食べました。
今回のお昼も定番のカップラーメン。下界は夏と言えど、山頂では風があるときは結構寒く、温かい食べものは癒されました。
ごはん後は大きな石の上に寝っ転がりながらしばし至福のお昼寝タイム。
箕輪山~安達太良山登山口(所要時間:2時間程度45分)---長い長い下山道
至福のお昼寝・・・なんてしてる場合じゃないのに、気持ちよすぎてついついのんびりしてしまうのが悪い癖です。
なんてったって下りも長いんです。
帰りは、来た道を引き返して鉄山まで戻ります。
途中、日が当たらないのか小さな雪渓が。
馬の背を通り、牛の背の手前から下山。
くろがね山・勢至平分岐を通り、あだたら高原スキー場に戻ります。
コースタイムで約3時間半。
そしてさらなる問題がここで出てきます。
下りはじめの段階で飲み水が500mlしかなくなってしまいました。
1.5L持って来たものの、7月の暑い時期、上りの約5時間でかなり飲んでしまいました。
このコースの水場は、くろがね小屋を過ぎたところに1箇所あるのみ。
箕輪山から水場までは約2時間。水、持つのか・・・?
そんな不安を抱えながらの下山でした。
とはいえ、景色はすばらしいもので、喉の渇きを誤魔化しながらひたすら下りました。
水場についた頃には喉はからから、この水場が枯れていたらここで力尽きてたかもしれません。
そしてなんとか下山しました。
郡山駅発の夜行バスに乗るまで
17時半に下山し、レンタカーを返して駅前でごはんを食べました。
暑いなか長時間登山したので汗は流してから夜行バスに乗りたいですね。
郡山駅から徒歩10分くらいのところにある「郡山湯処 まねきの湯」が便利です。
駅から近いので、レンタカーを返してから行けるのが助かります。
お風呂から上がり、休憩所でのんびりしていたらいつの間にか寝てしまい、結局バス停まで走って汗をかくというオチつきです。
まとめ
安達太良山は、ふだん登山をしないひとでも頑張れば登れて格別の景色を拝めるのがいいところです。
登山をはじめたいっていう人にぴったりです。
はじめての登山が安達太良山なら、必ず山が好きになります。
今回登った7月の安達太良山は、登っている最中は汗だくですが、山頂は風が強く汗が引いて寒いくらいです。
晴れの予報でも、レインウェアなど羽織れるものを持っていくとよいです。
また、ほぼひなたなので、日焼け止めと帽子とサングラスは必須です。
そして水については注意が必要です。
安達太良山だけ登るにしても、7月という時期なら最低1.5Lはあったほうがいいです。
箕輪山まで行くのなら、くろがね小屋近くの水場で給水するとして2L~2.5Lは必要です。
今回は、飲み水の計算がうまくできなかったこと、箕輪山でのんびりしてしまい下山が17時を過ぎてしまったことが反省点です。
また、あとからひとに聞いたところによると、鉄山避難小屋から牛の背分岐までの火口をぐるっと回れるようです。
いまだ硫黄の臭いが強く立ち込める爆裂火口を一周するなんて、考えただけで心が踊る!
次はここを一周するぞと決意を新たにしました。