
大菩薩嶺は山梨県の山岳で奥秩父山塊の一つ、また大菩薩連嶺の盟主でもあります。標高は2057m、甲府盆地の東側に位置します。
山名は観音菩薩が祀られていることが由来だとされる説がありますが、定かではありません。
富士川・笛吹川・相模川・桂川など多くの河川の源流でもあり、恵まれた自然を有します。
秩父多摩甲斐国立公園に指定されています。
この記事に書いてあること
大菩薩嶺について・概要
大菩薩嶺は古くからハイキング・登山のメッカでもあり、山腹に自動車道が敷かれアクセスの良い山として多くの登山客が訪れます。
中里介山による小説『大菩薩峠』が出版されたことが知名度を高めるきっかけになり、現在まで登山人気は衰えていません。
山麓には戦国武将の武田氏に関係する史跡が多く見られ、寺院を始めとした観光地です。
登山者が非常に多い山です。
登山の人気シーズンは?
大菩薩嶺の登山シーズンは3月の中旬から紅葉が終わる11月中旬頃までです。
冬季の積雪期は1月~3月と短いため、1年を通して登山者がいます。
大菩薩嶺もまた高山植物が開花し始めると、それに伴い登山者も増えていくことになります。
この山の魅力
大菩薩嶺の魅力は、展望の良さと緑豊かな自然環境です。
草原と森林が程よいバランスになるので、中腹あたりでも富士山や南アルプスの山々を視界に収めることができます。
また大きな河川の源流となる水資源を持つ山なので、ブナ・ミズナラ・カエデの林が生い茂る抜群の自然を持ちます。
苔の生殖域は広大で、そこにバイカオウレンなどの野草が群生し幻想的な雰囲気を醸し出します。
豊かな自然環境の中でキツネ・カモシカ・オコジョなどの動物の姿を見ることも少なくありません。
登山のレベル
大菩薩嶺の登山レベルは、ルートプランによって差が開き、初心者から上級者まで楽しむことができます。
バスで標高1600m地点まで行くことができるので、体力に自信のない方でもトレッキング感覚で山頂まで登ることができます。
傾斜も緩やかで難所といわれるポイントを避けるルートもたくさんあります。
初心者向けのルートならば、ほぼ「稜線を歩くだけ」といった登山になります。
主な登山ルート
大菩薩嶺はバリエーションにとんだ登山ルートがあります。
上日川峠~山頂周遊ルート
上日川峠をスタートし大菩薩嶺へ登頂、そこから稜線を周遊し元へ戻るルートです。
このルートだけでも大菩薩嶺のビュースポットはそれなりに周ることができる代表的な人気ルートです。
標高差596m、総距離7.3㎞、所要時間3時間になります。
大菩薩登山口~山頂周遊ルート
大菩薩登山口からスタートし、丸川峠分岐を経由、大菩薩嶺に登頂して稜線を周遊して元の道で戻ります。
距離は少し長くなりますが、危険度も少なく体力もあまり必要としません。
標高差1325m、総距離14㎞、所要時間7時間になります。
冬山登山はできる?
大菩薩嶺は冬でも登山者がかなりいます。
選択するルートを初心者向けのものにすれば、防寒対策をする程度で安全に登ることができます。
冬登山では真っ白に雪に覆われた南アルプスの絶景や富士山が実に壮大です。
ただし、1~2月の真冬などに自動車でアクセスをするときには凍結に注意をしましょう。
山小屋情報
大菩薩嶺にはかなりの数の山小屋、宿泊施設があります。
ほとんどが営業小屋になるので、無料の避難小屋ではないということを知っておきましょう。
- 介山荘
- 場所:大菩薩峠
- 電話:0553-33-2816
- FAX:0553-33-2843
- 営業期間:4月中旬~11月下旬 冬季は年末年始、週末営業
まとめ
大菩薩嶺は首都圏からも近くアクセスの良さが魅力です。
気軽に行ける2000m級の山として年々登山客が増えています。