雲取山

雲取山は東京・埼玉・山梨の3県にまたがる山で、秩父山地最東部に位置します。「雲採山」「大雲取山」といった別称を持ちます。

標高は2017m、東京都の山の中で最も高い山で、妙法ヶ岳・白岩山と雲取山で「三峰山」と称されます。

山域は秩父多摩国立公園に属し、日本百名山に選定される美しい山容を持ちます。

雲取山は東京都の多摩川・荒川の水源林として役割があり、大正時代に落葉松が植樹され土壌の涵養能力が高められています。




雲取山について・概要

雲取山の山容は周辺の山に囲まれ、山麓から見上げても明確ではありません。

山の北東側は原生林で鬱蒼とし、南西側はかん木の草原です。

同じ三峰山の一つ妙法ヶ岳にある三峯神社を中心とした信仰の対象として、古くは修験道の山として栄えました。

現在の登山ブームによって、東京から気軽アクセスできる山として、年々登山者の数が増えています。

登山の人気シーズンは?

雲取山の登山シーズンは3月中旬から11月中旬までが人気です。

雲取山は東京都の山ということで、あまり自然に目を向けられませんが、実はかなりの高山植物を見ることができます。

3月頃にはフジザクラもきれいですし、6月にもなるとミツバツツジやシャクナゲの群生を見ることもできます。

落葉広葉樹林が多いので、紅葉も見応えがあります。

この山の魅力

草原の多い雲取山は見晴らしが良く、中腹あたりを歩いていても遠くの山並みが視界に入り爽やかな登山をすることができます。

尾根上まで登ると奥多摩の山々が延々と連なるように見え、壮観な景色を楽しむことができます。

頂上付近でも山道が広く危険が少ないので、女性や高齢者の方でも安心して歩くことができるのもこの山ならではです。

東京からほど近く、気軽に本格的な登山が楽しめるということで、山歩きブームの人気スポットになりつつあります。

登山のレベル

雲取山は難所もほとんどなく安全に登れるため、初心者向けの山だといえます。

ただし、山域の広い山なので、登山口から遠くルート距離は長くなりがちです。

車でアクセスをすると距離を縮めることができますが、電車の駅から歩くとかなりの距離を歩くことになり体力が必要になります。

主な登山ルート

雲取山の登山ルートバリエーションが豊富です。

雲取山はルート距離が長く、また宿泊施設が多いので宿泊ルートを挙げておきます。

鴨沢~雲取山ルート

鴨沢をスタートし堂所、七ツ石山を経て小雲取山から山頂を目指します。

1日目は雲取山荘で1泊します。

2日目は雲取奥多摩小屋を経由し、ブナ板から鴨沢へ戻りゴールします。

標高差2389m、総距離23.8㎞所要時間10時間になります。

三峯神社バス停~雲取山ルート

三峯神社バス停をスタート、霧藻ヶ峰を経て雲取山荘で1泊目。

2日目に雲取山頂上を目指し、ブナ板、六ッ石山を経て奥多摩駅でゴールします。

標高差2294(登り)総距離30.5㎞所要時間は12時間のロングコースです。

冬山登山はできる?

雲取山は1年を通じて登山ができ、冬山登山も人気があります。

雲取山は山荘も豊富にありますが、幕営も可能なので、キャンプを楽しみたい人にも最適な山です。

積雪はそれほど深くなく、一般的な冬装備があれば登ることは可能です。

ラッセルをして進むようなことはほとんどなく、はじめての冬登山を経験したい人にも向いています。

山小屋情報

雲取山は登山ルートが長くなり、宿泊登山が多いため泊まれる山小屋・山荘が豊富です。

  • 雲取山荘
  • 場所:雲取山北700m
  • 電話:0494-23-3333
  • FAX:0494-23-0582
  • 営業期間:通年

まとめ

東京都内で本格的な登山ができる山として、近年とくに人気が高まる雲取山。

古くから信仰の山として栄えたことから、山麓周辺の観光施設も充実しています。