
少し遠い山にも登りたいなぁ~。でもあんまり遠いと週末で行くのは大変だし、1泊2日は気合いがいるし・・・
ということで福島県の安達太良山に行きました!安達太良山なら日帰りで登れるし、東北の山は、アルプスとは違う魅力があります。
緑ゆたかな山深い東北のお山は、なぜか安心させる不思議な力があります。それに、安達太良山の空は高村光太郎作の『智恵子抄』で智恵子さんが「ほんとの空」と言っています。ほんとの空を見てみたい!
そしてせっかく福島県まで行くなら縦走したい。今回は安達太良山から少し足を伸ばして、近くにある鉄山・箕輪山にも行くことにしました。
金曜の夜に夜行バスで出発、朝から登ってまた夜行バスで帰ると、日曜の朝にはおうちに帰れる。日曜はゆっくり休んで月曜からまた仕事を頑張る。プライベートも仕事も充実するこの登山スタイルがわたしは好きです。
東京から安達太良山登山口までのアクセス
安達太良山登山口はあだたら高原スキー場からロープウェイに乗ったすぐのところにあります。
あだたら高原スキー場の最寄り駅は二本松駅です。そこから車で30分のところにあります。
ただし、東京から二本松までは始発で行っても8時着。そこから高原スキー場に行ってロープウェイで登山口まで行くと、日帰りが厳しくなります。(安達太良山のみなら行けます!)
ということで、夜行バスが結構便利。
行きは、東京から郡山駅まで行き、そこからレンタカーを借りました。郡山は24時間レンタカーはないので漫画喫茶で時間を潰し、レンタカーを借りました。
帰りは「郡山湯処 まねきの湯」(郡山駅から徒歩10分)で汗を流し、一息入れてから夜行バスに乗りました。
0泊3日。金曜の夜に出発すれば、日曜の朝に帰ってこられるので、登山の疲れを取るか、もしくはもう1日遊べます(笑) なんとお得な♪
まずは安達太良山山頂へ
安達太良山は、標高1700メートルです。安達太良山だけ行く場合、ロープウェイを使えば、上り:ロープウェイ10分+約1時間半、下り:約1時間+ロープウェイ10分です。
強風でロープウェイが運行中止になる可能性もあるので、運行情報は要チェック。
ロープウェイを降りるとすぐ、高村光太郎が書いた有名な『智恵子抄』に出てくる「この上の空がほんとの空です」という石碑が出てきます。
でも、今回は曇り。ほんとの空、見えなさそう・・・。晴れている安達太良山の写真を見ると、智恵子さんがそう言った気持ちもわかるなぁ。でも、東京の空もなかなか捨てたもんじゃないよ?
小学生でも行けるお手軽な百名山のはず・・・といいつつ、それなりにつらい。7月の安達太良山は曇ってるのに暑い。じ、時期を間違えた、、、やっぱり紅葉の季節に来るべきだった・・・とちょっと後悔しながらもたくさんの高山植物を見つけながら登るのは楽しいね♪
歩き始めて1時間ちょっと。ようやく山頂だ~!と思ったら、山頂はさらに岩を登った先にあるそうな。岩を両手を使いながらよいしょよいしょと登っていくと・・・
そこには美しい山々が連なる景色がありました。残念ながらすっきりと晴れた空ではありませんでしたが、時折見える青空がまた山々の美しさを際立たせていました。
ロープウェイ側はみどり豊かな山々の連なりが見えます。しかしまわれ右をすると・・・ここはどこだ!?ゴツゴツしてたくましい岩山の風景がそこに感じられます。前と後ろで全然違う景色。これが福島のお山の魅力か!
迫力満点の爆裂火口と鉄山登頂
人気の安達太良山ですが、ここで終わるのはもったいない!
安達太良山と鉄山のあいだの稜線はまた格別です!牛の背まで行くと、すばらしい爆裂火口が見られます。「ここは日本なのか!?」というくらい。
富士山の火口が見られるお鉢巡りも有名ですが、安達太良山の火口は硫黄臭が強く、より雰囲気が味わえます。ハリウッドの映画に迷いこんだかのようなすばらしい風景です(これほんとう)。
とちゅうでエスケープできるルートもあるので、ふだん山に登らないひとも子連れのママパパも、ここまで足を伸ばしてほしいな。特に男の子が喜びそうな景色です。
火口から鉄山までは30分くらい。ここも360度の眺望。長めの休憩を取りました。
足を伸ばして箕輪山へ
休憩のあとは、箕輪山へ。今度は馬の背を通り、鉄山から箕輪山に行く道の分岐の鉄山避難小屋までは爆裂火口を横目で見ながら歩きます。ウルトラマンとかの舞台になりそうな雰囲気が立ち込めてます(笑)
鉄山避難小屋からはまさかのアップダウン。笹平分岐から、箕輪山までの登山道が一望できますが、これが見事な1本道。自分がこれから行く道がきれいに見えるのっていいなぁ。この道を辿れば、また違う美しい景色があるんだろうな。冒険のはじまりはいつだってワクワク。
あとからひとに聞いたら、鉄山避難小屋から牛の背分岐までの火口をぐるっと回れるみたいです。いまだ硫黄の臭いが強く立ち込める爆裂火口を一周するなんて、考えただけで心が踊る!次はここを一周するぞ~!!
箕輪山は、これまでの道と同じく硫黄臭が立ち込める火口付近と違って、みどりが豊かで鳥たちの楽園になっているようです。鳥の爽やかな冴えずりを聞きながら、爽やかな風を感じながら歩きました。なんて心地よくて気持ちいいんだろう!
でも、静かで自然のなかに溶け込むような一体感を味わえるのはよいのですが・・・獣が出てきそうな藪道です。。。クマザサ・・・クマでる!?
そんな言いながら、笹平分岐から30分ほどで箕輪山登頂!頂上は貸しきりで、すばらしい展望を眺めながらのお昼ごはんを食べました。今回のお昼は定番のカップラーメンです。下界は夏と言えど、山頂では風があって結構寒く、温かい食べものは癒されました♪ごはん後は大きな石の上に寝っ転がりながらしばし至福のお昼寝タイム。
長い長い下山道
至福のお昼寝・・・なんてしてる場合じゃないのに。なんてったって下りも長いんです。帰りは、来た道を引き返して鉄山まで戻ります。馬の背を通り、牛の背の手前から下山。くろがね山・勢至平分岐を通り、あだたら高原スキー場に戻ります。
コースタイムで3時間半。そしてさらなる問題が。下りはじめの段階で飲み水が500mlしかない!!1.5L持って来たものの、7月の暑い時期、上り3時間でかなり飲みました。や、やばい・・・このコースの水場は、くろがね小屋を過ぎたところに1箇所あるだけ。箕輪山から水場までは約2時間。水、持つのか・・・?
とはいえ、景色はすばらしいもので、喉の渇きを誤魔化しながらひたすら下りました。
水場についた頃には喉はからから、この水場が枯れていたらここで力尽きてたかもしれません(汗)
なんとか下山しました。まわりの景色を眺めながら、寄り道して雪渓で遊びながらの、下山だったのでコースタイムより1時間も遅かったのはいつものこと。
まとめ
今回は、はじめて福島県のお山にも登りました。「福島ってこんなところもあったのか!」と、福島再発見の旅でもありました。
安達太良山は、ふだん登山をしないひとでも頑張れば登れちゃうのがいいところ。お山はじめたいっていう人がいたら、まずは安達太良山に行ってほしいな。そしたら、絶対お山が好きになるから。
わたしが登った7月は、登っている最中は汗だくですが、山頂は風が強く汗が引いて寒いくらいです。
晴れの予報でも、レインウェアなど羽織れるものを持っていくとよいです。また、ほぼひなたなので、日焼け止めと帽子とサングラスは必須。
そしてわたしも悩まされた水問題。安達太良山だけでも、最低1.5Lはあったほうがいいですね。箕輪山で行くのなら、水場で給水するとして2L~2.5Lは必要でした。今回は、飲み水の計算がうまくできなかったことが反省。
今度は紅葉の季節に来たいなぁ。