恵那山

恵那山は長野県と岐阜県にまたがって位置する山です。中央アルプスの中では最南端の場所にあり、標高は2191m、美濃地方では最も高い山になります。

古くから山岳信仰の対象とされ、山頂には恵那神社の本宮が鎮座し、現在までも登拝行事が行われています。

山名の由来は天照大神が生誕されたおり、その「胞衣(えな)」がこの山に納められたという神話が由来となります。

胞山(えなさん)県立自然公園に山域が属され、日本百名山・花の百名山に選定されています。




恵那山について・概要

恵那山の山容は非常に穏やかで、櫛の背のように丸い弧を描いたようなフォルムが特徴的です。

木曽川や天竜川の支流の源流でもあることから、土地が肥えて暖帯・温帯植物が広く繁殖しています。

山腹のほとんどは国有林で、広い森林地帯が山全体を覆い尽くす自然環境となります。

古事記にもその名は登場し、ヤマトタケルノミコトが神坂峠で恵那山を拝したという伝承も記されています。

恵那山は名水でも有名で、同名の日本酒「恵那山」は、仕込み水に恵那山の伏流水が使われています。

登山の人気シーズンは?

中央アルプスの中では非常に温暖な気候を持つ恵那山は、登山適切期が長く1年を通して登山客が訪れます。

新緑が見られる時期から登山客は増えはじめ、登山に適切な気温となる夏山に最盛期を迎えます。

冬の到来が遅く、紅葉を見るタイミングには余裕があり、9月の中旬から11月の中旬あたりまでは紅葉目的の登山者も増えます。

この山の魅力

恵那山の魅力は、恵那山避難小屋から北・中央・南アルプスの峰々、また濃尾平野や伊勢湾を望むことができる展望の良さが先ず挙げられます。

ただし、最高峰地点には背の高い針葉樹林に覆われているので、展望は良くありません。

中央アルプスの中では高山植物と暖帯・温帯植物の境界線であり、お花畑を作るような群生はないものの、原生林で見られるような生命力のある植物を楽しむことができます。

また、現在までも続く山岳信仰の山ということもあり、祠などが点在し、そのうちのいくつかがパワースポットとしても人気を集めているようです。

登山のレベル

恵那山は、その穏やかなフォルムに反して意外に登山レベルは高いといえます。

山道は原生林を切り開いた獣道のような場所も多く、しかもアップダウンがかなり多いことで体力を必要とします。

3000m級の高山に登るようなテクニックは必要ありませんが、体力とペース配分をコントロールする必要があります。

実際に登山をすると軽装備の登山者を多く見かけますが、これは恵那山頂の恵那山神社参拝者です。

恵那山神社には交通機関が整備されているためアクセスは楽ですが、山麓から登山をする際にはそれほどたやすい山でないことを知っておきましょう。

主な登山ルート

恵那山は古くから開けていた山岳信仰の山ということもあり、古道を含めて多くの登山ルートを取ることができます。

ただし、どのルートを通るかで登山レベルにも差ができますので、各ルートの特徴をリサーチしておきましょう。

神坂峠~恵那山ルート

神坂峠をスタートし、パノラマ山頂→鳥越峠→大判山へと登り、恵那山山頂小屋から恵那山でゴールします。

恵那山登山では最も有名で、比較的楽なルートです。

標高差606m、総距離12㎞、所要時間5時間になります。

黒井沢登山口~恵那山ルート

黒井沢登山口をスタートし、一本道で恵那山山頂小屋へ登り、恵那山でゴールします。

分岐がなく道に迷うことはなく、黒井沢の渓流沿いをひたすら登るルートです。

背の高い樹林に覆われ、沢の脇道を進むので、真夏の登山でも快適に登れるルートです。

標高差1015m、総距離13㎞、所要時間4時間になります。

冬山登山はできる?

恵那山は冬山も登山客が訪れます。雪道を進むのにある程度の体力が必要ですが、3000m級の山岳と比べると安全です。

極端な厳寒にはならず、膝下くらいの積雪量が続くので、アイゼンやピッケルなどの冬装備でのぞむことができます。

それほど登山客は多くなく、トレースを見つけられることは稀ですので、しっかりと地図とGPSでルート確認するようにしましょう。

山小屋情報

恵那山には山小屋・避難小屋がいくつか設置されています。

  • 恵那山山頂避難小屋
  • 場所:恵那山山頂近く
  • 電話:0573-66-1111
  • FAX:0573-65-3367
  • 営業期間:通年(無人)

まとめ

恵那山は中央アルプスの中ではそれほど登山客が多くなく、落ち着いて登山を楽しめる山でもあります。

あまり派手な見どころはありませんが、樹木に囲まれた山道を歩けば、自然に癒やされ心地よい登山をすることができるでしょう。

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