早池峰山は岩手県の中央、北上山地の中の最高峰になります。広大な山脈の真ん中を貫くような山容は圧倒的な存在感を放ちます。
日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山などに選定されています。
この記事に書いてあること
早池峰山について・概要
早池峰山は山を構成する地層が独特なことが理由で固有植物が多いことで知られています。
登山をする人の中に高山植物の愛好家の比率が多いのも早池峰山の特徴で、アカエゾマツの自生の南の限界点として天然記念物にも指定されています。
山頂と麓に早池峰神社があり、古くから山岳信仰の対象として、独自の信仰文化があります。
山域全体が早池峰国定公園の中にあり、自然環境保護地域や鳥獣保護区もあり、非常に豊かな自然を体験することができます。
登山の人気シーズンは?
早池峰山の人気の登山シーズンは6月から10月いっぱいまでです。
とくに6・7・8月は次々と高山植物が最盛期を迎え山を彩り、愛好家が来訪します。
5月は残雪が残り山道も悪いですが、この時期を好む登山客も多くいます。
6月から8月のピーク時には、混雑を解消するためにマイカー規制が行われシャトルバスが運行されるので、アクセスの方法として覚えておくとよいでしょう。
この山の魅力
早池峰山は岩手県でも2番めに高い山で、豊富な高山植物と火山特有の荒々しい岩山の両方を体験できるところが魅力です。
早池峰山のすべての区域が特別天然記念物に指定され、自然保護が進んでいることもこの山の魅力に拍車をかけます。
頂上から見下ろす展望は絶景で、晴れた日には北上山地全体を視界に収めることができます。
登山のレベル
早池峰山の登山レベルは中級~上級といったところ。
歩行距離、標高、傾斜度ともに中級レベルですが、高山植物が減少する標高にまで来ると岩道が現れ一気に難易度が高まります。
頂上付近に難所が集中しているので、どのルートを通っても同じくらいの登山レベルになります。
また早池峰山は天候の変わりやすい山でもあります。
地図をしっかりと把握する能力、ルートファインディング能力の必要なることも覚えておきましょう。
主な登山ルート
早池峰山は登山レベルの高い山ですので、自信のない人は登山ルート選びを慎重に行いましょう。
ここでは比較的難易度の低いコースを挙げておきます。
小田峠~頂上ルート
車で山の中腹までアクセスし、体力を節約できるルートです。
五合目の御金蔵から頂上に向かい、同じコースをたどって下山することで危険を回避します。
頂上からの展望を楽しめる最短ルートです。
標高差が670m距離は4.9km、所要時間は4時間強となります。
河原の坊~頂上ルート
小田原峠ルートと並行して登り、小田原峠に下山するルートです。
登山難易度も小田原峠ルートとほぼ同じで、比較的安全なルートです。
標高差861m距離5.2km、5時間ほどの所要時間となります。
冬山登山はできる?
早池峰山の冬山へ登ることは可能ですが、元々難易度の高い山ですので当然厳しい登山となります。
できれば春や夏の人気シーズンに数回経験をしてから挑むほうがよいかもしれません。
ただ、早池峰山の冬は本格的な登山家も多く訪れるために、あえて長いコースでテント泊しながら2泊3日などのプランを立てることもよくあります。
ルートファインディング能力に自信がある人のみアタックしましょう。
山小屋情報
早池峰山は頂上に避難小屋があります。
シーズンにはかなり込み合うことが予想されるので、心配な方は事前に問い合わせておきましょう。
- 早池峰山頂避難小屋
- 場所:早池峰山頂
- 電話:0198-48-2111(花巻市大迫総合支所地域支援室)
- FAX:0198-48-2943
- 営業期間:通年(無人)
まとめ
早池峰山は登山レベルの高いやまですが、避難小屋や駐車場、山荘などの設備もかなり充実しています。
とにかく登山の魅力が多い山なので、事前準備をしっかりと整えて挑みましょう。