
浅間山は長野県と群馬県の県境にある成層火山です。標高2568m、円錐形の山体を持ち日本でももとも知名度の高い山だといえます。
活発な火山活動をしていることでも知られ、膨大な回数の噴火を記録しています。
噴火の規模も大きく、火砕流を伴う火山爆発によって、周辺地域への被害も計り知れません。
「浅間連峰」「浅間烏帽子火山群」と呼ばれることもあります。
日本百名山、花の百名山にも選定されています。
この記事に書いてあること
浅間山について・概要
浅間山頂には周囲1.3㎞深さ150mの火山口があり、噴火の度に形状を変えています。
3つの外輪を持つ成層火山であり、各外輪にはそれぞれ山と峰を持ちます。
噴火による堆積物が原因で、測量の度に標高が高くなっています。
古くから山岳信仰の対象となり浅間神社も全国的に有名です。
数々の神話は伝承が残神秘的な山でもあります。
登山の人気シーズンは?
浅間山は標高が高く登山のシーズンとなる期間が短いといえます。
高山植物が豊富で、植物が開花し始める夏場に登山客も集中します。
気温が高くなっても残雪が残る箇所が多いので、春山でも注意が必要です。
9月になると一気に冬が訪れるため、登山の際には天気予報に気をつけなければなりません。
この山の魅力
活発な火山活動に注目される浅間山ですが、登山の魅力が詰まった山でもあります。
周囲に同等の高い山がないことで、展望のよいさは抜群です。
また広大な高山植物繁殖域があり希少な高山蝶が多くいることでも有名です。
千曲川や利根川などの一級河川の源流にもなっており、豊富な水源によって動植物の繁殖が著しいのです。
火山の噴出によってできた地形も見どころで、白糸の滝や鬼押出し・溶岩樹型なども浅間山でしか見られないビュースポットです。
登山のレベル
浅間山の登山は概ね上級者向けです。
傾斜がきつく、起伏の激しい山道や岩道も多く、難所が多いのです。
5合目あたりまではブナ林を通る爽やかな山道が続きますが、高くなるほど険しくなり初心者や体力のない方では辛くなります。
また、噴火活動によって地形や山道の環境なども頻繁に変わってしまうことがあるので、登山経験が豊富な方を同伴することをおすすめします。
噴火情報に気をつけなければならないことは言うまでもありません。
主な登山ルート
浅間山は活発な火山活動があることで、頻繁に入山規制がされ、昔あったルートが通れなくなるケースも少なくありません。
登山ルートのバリエーションも少なめです。
車坂~外輪山~山頂ルート
車坂峠をスタートし、外輪山赤ゾレの頭・トーミの頭・黒斑山を周回、賽の河原、前掛山へをめぐり車坂へ戻りゴールします。
このルートで一通りの浅間山頂上付近のビュースポットをまわることができます。
標高差1345m、総距離12㎞所要時間8時間になります。
冬山登山はできる?
浅間山は火山活動による規制がないときには冬登山も可能です。
元々、登山レベルが高いだけに冬登山ではさらに難易度は高まりますが、知名度の高い山であることから、冬でもかなりの登山客を見ることができます。
比較的安全な残雪期にアタックすることをおすすめします。
山小屋情報
浅間山には営業小屋が2つあります。
長いルートをたどる登山になるので、拠点として利用しましょう。
- 天狗温泉浅間山荘
- 場所:佐久平駅からバス40分浅間山登山口送迎バス
- 電話:0267-22-0959
- FAX:0267-25-2255
- 営業期間:通年(有料)
まとめ
見どころが多く登山の魅力がたっぷりの浅間山ですが、火山活動も含めて危険の多い山であることを忘れてはいけません。
噴火の際のエスケープの方法なども事前に調べておくことが大切です。