四阿山

四阿山は「あずまやさん」と読み、「吾妻山」「吾嬬山」と書くこともあります。四阿山は長野県と群馬県の県境に位置し、日本百名山の一つとしても知られています。

標高は2354m、上信地方の山では浅間山にの次に高い山となります。

山頂には山家神社が建立されていて、2018年に式年遷宮が執り行われています。

神話では大和武尊が四阿山に立ち、亡き妻を偲んで嘆き悲しんだということから、四阿山麓の村に「嬬恋村」と名付けたという伝説があります。




四阿山について・概要

四阿山は成層火山であり、頂上付近に直径3kmのカルデラを有し、侵食が進んで複数の峰が形成されています。

これらの峰を「四阿火山」と称し根子岳・四阿山・浦倉山・奇妙山で構成されています。

カルデラには米子大瀑布があり、迫力ある荘厳な雰囲気を醸し出しています。

米子大瀑布は日本の滝百選にも選定されています。

登山の人気シーズンは?

四阿山の登山は夏場が人気シーズンです。

上信越地方の他の山と同じくく、高山植物が順番に芽吹き始める夏場に登山客は増えます。

9月に入ると、山腹には紅葉が色づき始めて見事な景色を見ることできます。

5月中旬から10月中旬までの間が登山の適切期になります。

この山の魅力

四阿山には登山の魅力がたくさんつまっています。

まず、広大な面積の草原がいたるところに点在し登山の際の視界は抜群です。

四阿山には岩脈があり、「四阿山の的岩」という名称がつけられ天然記念物に指定されています。

古くから信仰の山として開けていたので、いたるところに祠が祀られ、登山中もどこかホッとします。

山頂の展望も絶景であり、四阿火山の連なる稜線を一望することができます。

山麓の嬬恋村は観光地としても栄え、登山のついでに観光も楽しめます。

登山のレベル

四阿山はこの地域でも屈指の標高を持つ山ですが、山道の整備が行き届き、ゴンドラもあるので初心者でも楽に山頂に立つことができます。

つま恋・菅平と周辺にスキー場があることで、道路が開けアクセスの良さもメリットです。

難所などもほとんどなく傾斜もゆるいので、体力に自信のない方でも登山を楽しむことができます。

家族で登山をするグループが多いのも四阿山の特徴です。

主な登山ルート

四阿山は、交通のアクセスが良いことと登山口が多いことで、様々なルートを取ることができます。

ゴンドラを利用するルートと山麓からアプローチするルートを挙げておきます。

ゴンドラ山麓駅~四阿山ルート

ゴンドラ山麓駅をスタートし、茨木山分岐を経て四阿山に登ってから浦倉山まで下り、嬬恋 スキーリゾートのあるゴンドラ山麓駅でゴールします。

標高差幟407m、下り1031m総距離11㎞所要時間5時間です。

菅平~四阿山集会ルート

菅平をスタートして根子岳を得て四阿山に登頂 し、分岐・中四阿で周回して菅平まで戻ってゴールします。

根子岳・四阿山の稜線をぐるりと周回する景観の良いルートです。

標高差1017m総距離9.6㎞所要時間5時間になります。

冬山登山はできる?

四阿山は冬登山も可能です。

登山道のコンディションも穏やかで危険箇所も少ないので、冬山でも比較的安全に登山を楽しむことができます。

またスキー場で運営されているゴンドラを利用すると、さらに楽に登ることができます。

ただし、厳冬期には天候が荒れることもあり、危険度は一気に増してしまいます。

防寒対策や雪山の装備をしっかりと整えてアタックしましょう。

山小屋情報

四阿山には山小屋が設置されています。

とくに冬山や天候が崩れたときなどはエスケープしやすいので場所を覚えて置くと良いでしょう。

  • 根子岳避難小屋
  • 場所:根子岳中腹
  • 電話:0268-74-2003
  • FAX:0268-74-2353
  • 営業期間:通年(無人)

まとめ

上信越の山岳の中で標高も高いにもかかわらず初心者でも容易に登頂できる山として四阿山は人気があります。

山麓の嬬恋村での観光も楽しく、魅力の多い山だといえるでしょう。