高妻山

高妻山は新潟県と長野県の県境に位置する山です。戸隠連峰の一つであり、標高2353mは連峰の最高峰となります。

山麓からでも容易に見分けが付くほど連山の中でもとりわけ標高が高く非常に優雅な山容を表します。

「戸隠富士」の別名をもち、日本の百名山に選定されています。

山域全体が上信越国立公園の中に位置します。




高妻山について・概要

高妻山は頂上付近が切り立った荒々しい様相で冬季に雪を帯びるとその険しさが一層強く感じられます。

3つに分類される戸隠連峰は、それぞれを裏山・主峰・西岳と呼び、それぞれに峰を持ちます。

裏山から高妻山の主峰まで10体の仏像が祀られ、高妻山から西岳の間にも仏像が安置されています。

古くから霊山として親しまれており修験道の入方修行も盛んに行われてききました。

高妻山は豪雪地帯にあり、夏場の高山植物は一見の価値があります。

トガクシイワインチンなどの固有種もあり、植物愛好家にも人気です。

最近「弥勒尾根新道ルート」が開設されて歩きやすくなったことで登山者が増えています。

登山の人気シーズンは?

高妻山は豪雪地帯であることから登山シーズンは短めです。

高山植物が芽吹き始める5月の中旬から紅葉の終わる10月中旬までが適切期です。

タカネコウリンカ・シラネアオイといいた高山植物の群生を見るために植物好きの登山客がどっと押し寄せます。

高妻山の平均気温は低く、6月に入っても沢のような気温の低い部分には雪渓が残ることもあり、足元が危険です。

真夏以外の時期には、滑りにくいシューズを用意し、防寒対策も時期をずらして考えることが大切です。

この山の魅力

高妻山の登山難易度は高く、沢渡や鎖場、岩壁へのトラバースが必要な場所が点在します。

しかし、この難所の多さこそがこの山の魅力と捉える人も少なくありません。

また、高妻山は戸隠連峰でも突出した標高があり、山頂からの眺めはまさに絶景と呼ぶにふさわしいものです。

季節ごとに広範囲に群生しはじめる高山植物も含め、登山の醍醐味を味わえる山だといえるでしょう。

その名のごとく、長野市街からは山容の全貌がはっきりしないため、登山をした者だけがこの山のすべてを知ることができるのです。

登山のレベル

高妻山の登山レベルは概ね上級者向けです。

狭く起伏の激しい登山道と難所の数々は、まるで入山されるのを山が拒んでいるように感じることもあるはずです。

実際に途中断念してしまう登山者も少なくなく、初心者が事前調査もせずに軽装備で登ってしまうと事故や怪我に見舞われることもあるのです。

自分の登山レベルを再チェックしてルートプランを綿密に立てる努力が必要です。

主な登山ルート

高妻山の登山口は西側に集中しています。

距離を調整するためには登山口の位置を確認することが大切です。

戸隠牧場~高妻山ルート

戸隠牧場をスタートし、一不動、五地蔵山を経由して高妻山を目指します。

高妻山登山ルートの中では比較的楽なルートです。

標高差1496m総距離13.1㎞所要時間8時間半になります。

戸隠キャンプ場バス停~高妻山ルート

戸隠キャンプ場バス停をスタートし五地蔵山を経由して八丁ダルミ、高妻山と進み元のルートを戻りゴールします。

傾斜のきつい山道を進むことになるので、体力・技術ともに必要なルートです。

標高差1510m総距離13㎞、所要時間9時間になります。

冬山登山はできる?

高妻山の冬は、山全体が雪で覆われ切り立つ頂上が登攀意欲を掻き立てます。

冬に高妻山にアタックする登山者も多くいますが、もちろん上級者でなければ危険です。

ほぼ3000m級の山岳に登るのと同等の装備と経験が必要になりますので、初心者で雪景色を見たい場合には、残雪期の5~6月頃にアタックしましょう。

山小屋情報

高妻山には山小屋が設置されています。

ハードな登山ルートになるので、拠点として利用しましょう。

  • 山ノ庭・タンネ
  • 場所:戸隠越水ヶ原
  • 電話:026-254-2359
  • FAX:026-254-3549
  • 営業期間:通年

まとめ

高妻山は難易度が高く技術・体力ともに必要な山です。

高妻山を数回登頂すると、かなりの登山経験になるので、しっかりと装備を揃えてアタックしてみましょう。