開聞岳

開聞岳は九州鹿児島県の薩摩半島最南端に位置する火山です。鹿児島湾に突き出るようにあるため、古くから海上交通の目印として用いられてきました。

山名の「かいもん」は「海門」の文字が転じてつけれた名称だと言われています。

標高は972m、野間岳と金峰山と共に薩摩三峰と定義付けられ、山域は霧島錦江湾国立公園に属します。

日本百名山・新日本百名山・九州百名山に選定される鹿児島の名峰です。




開聞岳について・概要

開聞岳のフォルムはきれいな円錐形をしていることから、薩摩富士とも呼ばれます。

西暦885年に大きな噴火を起こし、現在の山頂の地形が出来上がっています。

最新の活動では2000年に噴気の観測記録が残っています。

山頂に溶岩ドームを持つ複式火山であり、山腹には火口壁があります。

火口付近は樹林帯となり、肉眼で確認するのは困難です。

古来より霊山として庶民の信仰の対象であり、山麓にある枚聞神社(開門宮)の御神体でもあります。

登山の人気シーズンは?

開聞岳は一年を通じて登山人気があります。

3月初旬頃から桜の開花期になり登山客が一気に増えます。

桜に時期の途中から新緑が出始め、5月のGWあたりも人気シーズンです。

開聞岳は平均気温も高く、登山中はかなり熱く感じるかもしれません。

山麓の紅葉時期も遅く10月中旬kら12月中旬頃が見頃です。

この山の魅力

開聞岳登山の魅力は、その展望の素晴らしさです。

標高こそそれほど高くはありませんが、山麓の大半が海に接していることから、鹿児島湾と周辺の半島・島が降り混ざった独特の景観を持ちます。

霧島山・屋久島なども鮮明に見ることができます。

開聞岳は降水量が多く平均気温の高い亜熱帯気候であり、豊かな植生を持ち、自然を感じながら山頂を目指すことができます。

登山のレベル

開聞岳の登山レベルは初級から中級程度です。

標高が924mと低い山ですが、海抜0mからスタートすることで実際には900m以上登ることになり、2000m級以上の山岳に登る場合と比べても決して低い感じではありません。

ただし、登山道が高度に整備されているので、難所と言われるところは一ヶ所ハジゴがあるくらいで、あとは楽に登れるはずです。

梅雨時期のスリップにだけはきをつけましょう。

開聞岳の登山ルートは特徴的で、螺旋状に山を登るように山麓から山頂まで伸びています。

主な登山ルート

開聞岳は山麓のほとんどが鹿児島湾と接しているため、登山口と登山ルートは一つしかありません。

山腹にも分岐や別の山道もないために道に迷うこともないでしょう。

開聞山麓ふれあい公園~仙人洞~開聞岳ルート

開聞山麓ふれあい公園からスタートし、登山口→五合目→仙人洞から開聞岳山頂に登頂します。

帰りはもと来た道を戻るピストンルートです。

標高差815m、総距離5.9㎞、所要時間4時間になります。

冬山登山はできる?

開聞岳の冬は気温も高く、夏場などと同じように登山を楽しむことができます。

積雪はほとんど見られませんが、平地よりは気温も低いので凍結が起きることもあるので、スリップには多少の注意が必要です。

1~2月頃には開聞岳は菜の花の群落が花を咲かせる観光ポイントになります。

山小屋情報

開聞岳には山小屋はありません。

登山証明書の発行や、簡単な日曜雑貨などが販売されていて、温水シャワー・トイレやコインランドリーなども設置している「中央管理棟」が登山口にあります。

  • 中央管理棟
  • 場所:かいもんふれあい公園駐車場
  • 電話:0993-332-5566
  • FAX:なし
  • 営業期間:通年8:30~21:00まで

まとめ

山麓から見上げると、非常に美しいフォルムをする開聞岳は、トレッキング感覚で登れる山です。

山麓周辺にはキャンプ場やゴルフ場、温泉も多く、登山と合わせて複合的に楽しめる観光地でもあります。