谷川岳

谷川岳は新潟と群馬にまたがる山で、三国山脈の一つに数えられます。万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳と合わせて呼ぶ「谷川連邦」の名で有名です。

年間4万人もの登山者が訪れるほど人気が高く、日本百名山にも選定されています。

通常登山だけではなく、ロッククライミングのメッカとしても知られ、初心者から上級者まで楽しめる魅力あふれる山です。




谷川岳について・概要

谷川岳の山容の特徴としては、頂上がトマの耳・オキの耳と呼ばれる2つの峰に分かれているところ。

オキの耳は「谷川富士」の名称でも知られ、富士山の浅間菩薩が降臨したとの伝承が残っています。

標高は1977mで登山地としては屈指の人気も誇りますが、ブームになり登山客が増えたことと、難所が多く天候が崩れやすい性質などから遭難事故・死者の多い登山地としても有名で「世界一危険な山」という汚名をもつに至っています。

また、冬季にはスキー客が押し寄せる人気スポットしても知らています。

登山の人気シーズンは?

谷川岳は積雪・残雪期が長く5月中旬ころから10月中旬頃までが、一般登山としては適切期です。

豪雪地帯であり、冬山の事故が多いことから冬山のイメージがありますが、他の山と同様に夏季が最も登山客があふれるシーズンです。

夏山と冬山では登山客の性質がかなり違うのも谷川岳の特徴だといえます。

この山の魅力

谷川岳の魅力は天候の厳しさから森林限界が低標高の場所で起こっているので、高山植物の生息域が広いことです。

稜線まで登った場所でも高山植物が見られ、他の山にない生態系を見ることができます。

また、人気の登山地であることからオープウェイや自動車道の整備も進み、ロープウェイからの高い視点で見るシーズンの緑や紅葉の絶景を展望することができます。

谷川岳はその名称からもわかるように、多くの谷あいと沢を有し、むき出しの荒々しい岩肌が見える渓谷美で登山客を魅了するビュースポットでもあり、もちろん主峰からの展望の素晴らしさは言うまでもありません。

登山のレベル

谷川岳は遭難・事故の多い山岳で有名ですが、実はそれほど高い登山レベルを必要としません。

各峰への交通手段も多く、自分の登山レベルをしっかりと認知し、無理をしなければ安全な登山を楽しむことができるのです。

ただし激しく変化する気象性質には注意が必要です。

谷川岳で登山プランを考えるときに重要視しなくてはならないポイントです。

春の残雪時や秋山など季節の変わり目には特に注意しましょう。

主な登山ルート

谷川岳は登山口が多く、周辺の道路を利用して様々な登山ルートを取ることができます。

ここではできるだけビューポイントを通過できるようなルートを紹介します。

ロープウェイ土合駅~トマの耳・オキの耳ルート

ロープウェイを利用して土合駅から天神平で下車。

そこから登山をスタートし、総距離を短縮させる初心者向けルートです。

トマの耳・オキの耳と山頂を最短距離で踏破します。

標高差844m、総距離7㎞、所要時間4時間半になります。

ロープウェイ土合駅~肩ノ広場~山頂ルート

ロープウェイ土合駅からマチガ沢出合に抜け、肩ノ広場からトマの耳・オキの耳へ登頂し土合駅へ戻るルートです。

難所も多く危険度は高まりますが、多くのビューポイントを通れるルート設定です。

標高差1379m、総距離8.5㎞所要時間7時間になります。

冬山登山はできる?

谷川岳は冬登山も人気があります。ただし、相当の経験を積んだ上級者でなければ厳冬期はかなり危険です。

3000m級の山の経験をしているくらいの経験と技術が必要です。

ただし、すべてのルートが危険なのではなく、ロープウェイなどを利用して安全なプランを立てることも可能です。

とくに冬は自分の登山レベルをしっかりと把握しておくことが大切になります。

天候の面でイレギュラーが起こりやすいので、安易なコースであってもフル装備でのぞむ必要があります。

山小屋情報

登山のメッカである谷川岳はには多くの山小屋・避難小屋が設置されています。

各登山ルートの拠点にもなりますので、プランを検討するときに参考にしましょう。

  • 谷川岳肩の小屋
  • 場所:谷川岳肩ノ広場
  • 電話:0278-25-5017
  • FAX:0278-62-3211
  • 営業期間:5月1日~11月3日(変動あり)

まとめ

谷川岳は関東・上越地域の中で1、2を争う人気の山です。

周辺の交通施設が充実していることもあり、アクセスしやすいことも多くの登山客が訪れる理由です。