常念岳

常念岳は長野県にある標高2857mの山です。常念岳は北アルプスの中の常念山脈に属し、その中の主峰になります。

中部山岳国立公園に属し、日本百名山にも選定され、安曇野のシンボル的な存在です。

山麓には別荘地が多く、ゴルフ場が営業されていることなどから交通網も整備されています。

登山では山麓からの直登と南北の山岳から縦走してくるルートがあります。




常念岳について・概要

常念岳の山容は、山体の上部がピラミッド型をしており、非常に美しいフォルムをしています。

稜線がつながる北アルプスの山岳の中にあっても、特徴的な山容から明確に見分けることができ、古くから人々に親しまれてきました。

地元有志たちの山岳会により山道が整備され、北アルプスの山岳の中では山麓から頂上付近まで整備されています。

登山の人気シーズンは?

常念岳の登山シーズンは7月から10月までです。

常念岳は平均気温も低いので、最も登山環境の良くなる夏場にピークがあり、その後に秋の紅葉の季節に続きます。

積雪期・残雪期がながく、新緑の芽吹き始める4月中旬から5・6月には雪が残ることがあります。

この山の魅力

常念岳の魅力は、山頂から見られる360度のパノラマです。

穂高連峰、槍ヶ岳などの北アルプスの山々を一目に収めることができます。

高山植物を始めとする自然もすばらしく、とくにめずらしい高山蝶が多く生息していることでも知られています。

森林限界を超えた標高では、特別天然記念物のライチョウを見ることもできます。

登山のレベル

常念岳の登山レベルは、ルートによって中級から上級といったところです。

北アルプスの山岳の中では比較的穏やかな山で、ガレ場が見え始める山頂付近までは難易度はそれほど高くありません。

また山麓の道路は開けているので、アプローチするのにも困難は少ないほうです。

上級者は近隣の山から縦走してくるなど、北アルプスならではの楽しみ方をします。

主な登山ルート

常念岳は選ぶルートによってかなり印象が違います。

日帰りと宿泊タイプの2つのルートを挙げておきます。

一ノ沢~往復ルート

一ノ沢登山口をスタートし、王滝ベンチから胸突八丁を経由、常念乗越から常念岳へ登頂。

同じルートを戻り、ゴールします。

標高差1528m総距離11.2㎞、所要時間9時間になります。

一ノ沢登山口~三股登山口ルート

一ノ沢登山口をスタートし、王滝ベンチ→一ノ沢源流へと向かい、常念乗越で1泊目。

2日目は常念岳→蝶ヶ岳と縦走し、まめうち平から三股から登山口へ向かいゴールします。

標高差2135m(登り)総距離16㎞、所要時間11時間になります。

冬山登山はできる?

常念岳は冬登山も可能です。

常念岳は北アルプスの高山の中では比較的安全な山だと言われていますが、それでも油断はできません。

厳寒期では胸の高さまで積もった雪をラッセル歩行していくこともありますし、ホワイトアウトなどはしょっちゅう起こります。

短めのルートを選んでも天候が本格的に崩れれば同じように危険なので、リタイヤする決断力も必要です。

山小屋情報

常念岳にはたくさんの山小屋・山荘があります。

3000m級の山なので、日帰り・宿泊にかかわらず利用することは多いでしょう。

  • 常念小屋
  • 場所:常念岳鞍部
  • 電話:0263-37-5088
  • FAX:FAX兼
  • 営業期間:4月29日~11月3日まで

まとめ

長野県安曇野を代表する常念岳は、非常に北アルプスの中でもとくに印象に残るほど美しく、人気の高い山です。

夏季の人気シーズンには駐車場が満杯になるほど多くの登山客が訪れることもあり、全国的な知名度の高さをほこります。