平ヶ岳は新潟県と群馬県にまたがって位置します。標高は2141mでなだらかな山容を持つ日本百名山の一つです。

山の新潟県側エリアが越後三山只見国定公園に指定されています。

非常に自然に包まれた山であり、長く登山記録がなく、一部では"幻の山"として認識されていました。




平ヶ岳について・概要

平ヶ岳は水資源に恵まれた山岳であり、頂上には池塘を複数もち広い湿原を有します。

只見川、利根川の重要な源流の一つであり、日本の重要湿地500に選ばれるほどです。

豊富な水源によって高山植物の大繁殖地帯であり、雪田草原も見られます。

長く人をよせつけない山でしかが、昭和40年に伐採がはじまり山道が通され、林道もできるなどしたことで現在では登山愛好家が多く訪れる山になっています。

登山の人気シーズンは?

平ヶ岳の人気の登山シーズンは夏場です。

豊富な水資源から作られた湿原に群生する高山植物が花開き出す頃に登山客が集中します。

山域は豪雪地帯で平均気温も低く5月下旬まで残雪期になることから、6月から10月中旬の短い期間以外は雪が残るので、登山客もまばらです。

この山の魅力

平ヶ岳の魅力は大湿原や沢、高山植物の豊富さだといえます。

とくに夏場の平ヶ岳は登山愛好家だけではなく、風景と植物を撮影に来る方、あるいは植物の愛好家など様々なタイプの人を魅了します。

頂上付近もなだらかで、比較的安全なところも初心者の登山者にとっては安心材料です。

登山ルートは少し長くなりますが、そこかしこに見どころが多く、飽きずに山頂を目指すことができるのです。

登山のレベル

平ヶ岳は切り開かれて一般登山ができるようになって歴史が浅いので、道路も比較的新しく整備されているのですがが、ルートにバリエーションが少なく距離が長い傾向にあります。

登山レベルとしては、体力の面を考慮して上級者向けだといえます。

ただし、難所と言われるポイントは少なく、脚だけ強ければ安全に登り切ることができるでしょう。

主な登山ルート

平ヶ岳は登山口が少なくルートも限られています。

長距離ルートになるので、ペース配分を考えることが大切になります。

例外として以前皇太子さまが登られたという「皇太子ルート」と言われるものが存在し、銀山平の宿に宿泊することで送迎してもらうという方法もありますが、ここでは紹介いたしません。

平ヶ岳入り口~平ヶ岳山頂ルート

平ヶ岳入り口をスタートし、台倉山、池ノ岳を通って平ヶ岳山頂を目指し、元のルートを往復します。

広大な平ヶ岳を最短で登れるルートして人気があります。

アップダウンが多く体力が必要で、かなり時間がかかります。

標高差1923、総距離21.9㎞、所要時間10時間半になります。

冬山登山はできる?

平ヶ岳は冬登山もできますが、初心者・中級者では危険です。

上級者であっても天候次第ではリタイヤすることも少なくなく、もちろん事故や怪我の心配も夏山よりはるかに高くなります。

また、平ヶ岳は山小屋もなく幕営も禁じられているので、かなりの体力と脚力が必要になります。

夏山でも山頂まで10時間かかりますから、冬山の難しさは想像できるはずです。

山小屋情報

平ケ岳には山小屋・避難小屋は存在しません。

登山ルートは長距離になるので、それなりの装備が必要になります。

ただし、山麓にはロッジやホテルなどの宿泊施設は非常に多くあり、登山客は山の下で宿を取り、宿泊登山をすることが多いようです。

魚沼観光を楽しみながら登山に挑みましょう。

まとめ

「幻の山」と呼ばれた平ヶ岳ですが、現在では多くの登山客で賑わう山です。

登山スタートまでのアクセスは良く、道路もきれいに整備されているので誰でもアタックできる環境が整えられています。