大山

大山は鳥取県にある火山の一つです。標高1729m、中国地方では最も高い山になり、「角盤山」という別称を持ちます。

長い裾野を持つ独立峰で、その山容から伯耆大山と称される、郷土富士の一つです。

鳥取県のシンボルでもあり、全国的に知名度も高く日本百名山や日本百景にも選定されています。

古くから信仰の対象とされてきた山であり、出雲国風土記にも大山にまつわる神話が残されています。

現在でも山腹には大神山神社奥宮があり、多くの参拝者が見られます。

開山1300年の歴史があります。




大山について・概要

大山は山頂に剣ヶ峰・三鈷峰・烏ヶ山という3つのピークを持ち、剣ヶ峰が最も高い標高です。

山域は大山隠岐国立公園に属し、山の中腹のブナ林は西日本では最大級の規模があります。

ブナ林を超える標高では高い樹木は育たず、草原ような低木が生い茂ります。

標高の高い地帯にはダイセンキャラボクというイチイ科の群生があり、国の特別天然記念物に指定される希少植物です。

また山域の広い範囲が鳥獣保護区であり、山全体の自然の豊かさが伺いしれます。

登山の人気シーズンは?

大山の登山シーズンは6月初旬から11月下旬までがベストです。

ただし、梅雨時期の天候の乱れや夏場の熱中症などには注意が必要です。

11月初旬頃から徐々に山の中腹あたりから紅葉が色づき始め、気温的にも過ごしやすい快適なシーズンになります。

この山の魅力

大山は標高こそ2000mにも満たない高さではありますが、登山愛好家のあいだでは非常に人気の高い山でもあります。

国内で国立公園指定になったのも3番目で、ある調査での「日本の名峰ランキング」では、富士山・槍ヶ岳に次いで3位に入っています。

山道には古来からの遺跡が点在し、信仰の山として栄えた痕跡が伺えます。

登山道は静寂に包まれ、どこか神秘的な印象を感じる深い樹林が中腹まで続きます。

木道が設置されたエリアでは、春から秋にかけて咲き乱れる植物を見下ろすことができるビュースポットです。

登山のレベル

大山の登山レベルは、選択するルートによって、初心者から上級者まで楽しめます。

大神山神社や大山寺へ参拝するための交通網が整備されており、ケーブルで中腹までアクセスすることができ、その分難易度を下げることができます。

大山は主峰の剣ヶ峰の縦走路が崩落し、通行止めになっています。

現時点での「大山登山」とは、次鋒の弥山へ登頂することを意味します。

主な登山ルート

大山は登山口がいくつかあり、登山ルートのバリエーションも豊富です。

ルート選択によって何度が大きく違ってくるので、自分の登山レベルから検討してみましょう。

大山寺~弥山ルート

大山寺をスタートし、夏山登山口を通り、六合目避難小屋から弥山へ登頂します。

六合目避難小屋へ戻り、大櫃堤から二俣→奥宮と下り、大山寺でゴール。

標高差945m、総距離7.2㎞、所要時間6時間になります。

大山寺~ユートピア避難小屋ルート

大山寺からスタート、奥宮→二俣→下宝珠越からユートピア避難小屋でゴールします。

標高差740m、総距離6.8km、所要時間3時間になります。

冬山登山はできる?

大山は冬登山を楽しむこともできます。

中国地方というと温暖なイメージがありますが、厳寒期にはかなりの積雪があり、本格的な冬山を味わうことができます。

厳寒期には樹氷(アイスモンスター)が見られ、尾根にそびえ立つ氷の絶壁は大山冬山の醍醐味です。

天気のタイミングによっては雲海に遭遇することもあります。

冬の大山は日本アルプスの山岳と比べると安全に冬山を楽しめることで人気があります。

山小屋情報

大山にはたくさんの山小屋・避難小屋があります。

規模の大きな小屋も多く、宿泊登山のためにチェックしておきましょう。

  • 大山山頂避難小屋
  • 場所:弥山山頂
  • 電話:0859-31-9320
  • FAX:0859-31-9333
  • 営業期間:通年(無人)

まとめ

日本の山岳の中でもトップクラスの人気を誇る大山ですが、登山レベルもそれほど高くなく、アクセスも容易です。

登山経験の浅い人でも、安全に楽しく本格的な登山を楽しめるのです。

コメント一覧
  1. ゆういち より:

    私は数年前に鳥取県の大山に登りました。それまでに何度か友達と登山をしていたのですが、百名山に行くのは初めてだったので、非常に楽しみにして登山に臨みました。実際に登り始めると、長い間階段が続いて疲れてしまったりもしたのですが、休憩も挟みながら登り続けました。時間はかなりかかりましたが、何とか登頂することができました。

    山頂の景色はやはり格別です。それまでは地元の低山ばかり登っており、百名山に上るのはその時が初めてでした。「百名山はこんなにも違うものなのか」という風に思ったことを覚えています。

    下りの階段は行きよりも長く感じられました。体力的には最後まで辛い場面が続きましたが、そういった苦労も乗り越え、無事に下山して帰ることができました。登山に行って登り終えると、「登って良かった」と毎回思います。大山の登山もその例にもれず、自分にとって非常にいい登山経験となりました。

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